1、Dixie Pork | 2、神秘の山 |
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3、Hot Kuma | 4、Mark Travis Group |
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今回ライブをするのは、梅島 Yukotopia という場所だ。このライブハウスは元より、梅島という
場所自体メンバーは初めての場所だ。いやがおうにも気分が高まる。
一真と清水さんは車で会場へ向かうということらしいが、私は午前中に用事があったため、現地で落ち合うということにしていた。
電車を乗り継ぎ、梅島駅に降りる。初めて降りる駅だが、ネットで Yukotopia の場所は事前に調査済み。駅のほとんど目の前に存在する
ということは知っていたため、迷うことなくその場所はわかった。
…向こうからどこかで見た顔の少年が近づいてくる。渥美だ。何かを探しているようであったが、聞くと「換金所が見つかんねーんだ
けど」と…。いきなり意味不明の言葉。そしてまた去って行ってしまったが、その理由は後に明らかになった。
渥美も同じく電車で来ていて、予定の時間よりちょっと早く着いてしまった。そして、暇だったので近くのパチスロで時間を潰して
いたと言うのだ。しかも、とりあえず1000円だけ注ぎ込んだらしいが、なんと5万円の勝ちになったらしい。いやいや、すごい。
大フィーバーである。渥美君おめでとう。お寿司ごちになりました。
さあ、そんなお寿司の話しなど、もうどうだっていいはずだ。今日の対バンは、初めての顔会わせでもある『神秘の山』さんに、
お馴染みの『Mark Travis Group』さんと『Hot Kuma』さん。とても豪華なのである。この日が楽しみだったのは言うまでもない。
その中にあって我々は1バンド目である。責任重大な位置である。ライブハウスを暖めさせなければいけない役だ。今日の課題は、
とりあえずそこにあると思った。
まだ時間にして夕方7時だが、予定通りライブは始まった。渥美の稼いだお金で、とりあえずこの店で一番高い
ビールを、メンバー全員で頼んで飲み、少々ほろ酔い気分(これがこの店によく似合う気分なのです)だったが、それもまた一興。
今日の1曲目は渋いイントロで始まるデキシーブーガルだ。酒が入っているくせに、今日の渥美は落ち着いているような気がした。
これもフィーバーパワーなのだろうか。南部なリズムが Yukotopia に響き渡る。いい感じだ。そのまま『 Find My Country Road 』
へ…。さっきまでとはがらりと雰囲気が変わり、賑やかな感じになってきた。まるで物語のようである。そういえば一真は、NHKの
『みんなのうた』が大好きだ。このライブの流れは、何よりも本人が楽しんでいそうな感じがした。
その後、Gumbo に Dixie Chile とお馴染みの曲が続く。ここでも渥美は落ち着きを見せていた。結構後者の曲とか、いつもは我を
忘れたかのような叩き方をしたものだが、今日はそうでもない。なかなか成長をみせているではないか。かと言って、尻すぼみなわけ
でもない。私としては、丁度良い強さだったように思う。まあ自分も酒が入っていたので、そこまで正しい意見が言えてるかどうかは
定かではないのだが、私も楽しんでいたように思う。
そして、ドアドア、田園少年である。ここでも今までとはだいぶ雰囲気を変えての演奏に仕上がっている。実は、我々のライブでは
初めて、さきほどの Dixie Chile から田園少年まで、アコースティックギターを使っての演奏としていたのであった。しかし、我々の
持っている曲の雰囲気からみてみると、何で今までアコースティックギターを使ってこなかったのか、むしろ不思議に思えてしまう。
確かにアコギの方はパワーは出ないが、こういう感じの曲なら全然ありである。恐らく今後も使っていくことになるだろう。それくらい、
今回のアコギの威力は大きかったのである。
さて、エレキに戻って、7曲目は『ダメ人間の詩』だ。この曲はまだ、やり始めてそんなにたってないが、もう皆自分のモノにしてる
感じがする。曲がわかりやすいという理由もあるが、何よりも同じところでメンバー一緒に緩急つけられるところがいい。それはつまり、
メンバー全員が同じ気持ちで演奏しているということだ。バンドで演奏していて、これ以上の喜びがどこにあろうか。バンドの曲という
のは、メンバー1人1人の力が合わさって、音になっている…。当たり前のことだが、それを端的に表わしてくれる曲という意味では
メンバーにとって重要な曲でもある気がする。
そして次は Jet Stream だ。この曲はとにかくパワー全開!渥美もこの時はスイッチオン。きっと好きなんだろうな…こういうの。
でもそういうハチャメチャな雰囲気が似合う曲なのだ。曲名も Jet Stream …乱気流だし…。この曲で会場は一気にテンションが高まった
のではないだろうか?マークさん達なんて、もう酒も入り大盛り上がりである(いつものことでもあるが)。
そして9曲目に少し落ち着いて『ぐるぐる Night』、最後10曲目には気楽に『パライゾ』という感じだった。 我々のライブのあとは、まだ3バンドも控えているが、掴みは良かったのではないだろうか。『パライゾ』という愉快な曲の前に、 格好良い感じの『ぐるぐる Night』を持ってきたのが正解だったと思う。この曲は途中長いソロがあり、物語の佳境に相応しい流れを 作るのにはもってこいだと思う。ソロとは言っても、普通のリズムの上で弾いているわけでもない。今まで細かく刻んでいたリズムが 緩やかな流れになったり、大きくとるようになったり。名目上はギターソロだが、まるで全員がソロをとっているようだ。時にこれは 曲の不安定さを感じさせてしまうのだが、もちろん意図的にやっているのだから、音楽的には正しいのだ。メンバーみな即興的な頭を 駆使し、何とか良い雰囲気を作ろうと必至なのが、こちらにも伝わってくる。また、それらを感じれるのがとても嬉しい。そして、 ドラムのボリュームも小さくなったその時、その気持ち良さはピークに達した。…「いい雰囲気だなぁ」…バンド冥利に尽きるなと 心から思っていたその瞬間、どこかで誰かがマイクに近づき、こう叫んだ。
「すいません、、モニター、、ピアノを、、
少し上げていただけると、、ありがたいです!」
…清水だった。…雰囲気は台無しだった。やるか。
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